最近思い出す人

若いころの私ってどんな感じだっただろう・・・と思い返すとき、

良く思い出す人がいる。

アメリカに住んでいた頃、70代くらいだったと記憶に残る、日本人の
ご夫婦にとてもお世話になったのに、いつからかそのご夫婦を
訪ねることなく最後にお会いしたのは何時だったかさえ記憶にない。
そして、きちんとお別れの挨拶もしないまま3年後私は日本に帰国した。
最初にアメリカに行ったのは私が21歳になりたてでカリフォルニアの
L.A東部に住むことにした時に知り合いから紹介されたご夫婦。
移住してまずは運転免許証を取るために試験場に送ってもらったことが
1つ目のお世話になった記憶である。
交通機関の無いL.A郊外なので移動手段は車しかない。
何はともあれまずは車に乗れるようにしないと生活が出来ない。
そして、免許を手にして車を買いにディーラーに行くときも同行して
もらったと思う。
一連の購入手続きや保険加入など手伝ってもらったに違いない。
今、まさしくこの記事を書いている最中に涙腺が緩みウルウルとした
不思議な感情が入り混じる。
もう30年以上前のこと。
そして私はホンダのインテグラを購入した。
日本でも18歳から車を運転していた私は毎日、毎日、一日200キロ以上
乗った記憶がある。
アメリカの高速道路は運転が楽しくて仕方なかった。
そのご夫婦には何回かお手製の日本食をご馳走になった。
鮮明な記憶はもう1つ、小さな茄子である。
親指ほどの小さな茄子を漬物にして食べさせてくれたこと。
きっと好きになれない味を無理に食べたことで記憶に残っている
と思う。
21歳の私には理解できない味だった。
間違いないのは今であれば、相当好きな味なはず。
このご夫婦はアメリカに長く住み、日本の野菜を庭で育て、日本の味を
忘れない様に自家製していたと思う。
今だからこそ、流通もあって、ネットで情報も簡単に手に入るが、
30年以上前は私でさえ、日本の情報と食べ物に対して深い欲求に駆られていた。
貴重な茄子の漬物は恩知らずで苦労知らずの味覚も音痴だった私の胃袋に収まった。
その野菜を大切に育て、ただ日本から来たと言うだけの見知らぬ若者の食住のケアに
気を使って下さった親切な方の名前とその後さえ知ろうとしない私の胃袋に。
今だったらスマホの写真くらいは残っているだろうし、FBで繋がったり
しているのかも・・・。
50歳くらいは年が開いていて何を会話したのか、そして何を学んだのか・・・・
アホな私は全く記憶がない。
今、なぜこのご夫婦が思い出されるのか私は理由に心当たりがある。
あの後、30数年私はいろいろな道を通りました。
きっとピンチだった私の食生活をあのお手製の日本食が支えてくれたと思います。
もうきっとこの世にご存命ではないであろうこのご夫婦に今伝えたい。
ありがとうございました。
私もこんな夫婦になりたい。

浮上

今年の初夏から時折暗い海の底に沈み、光を探し続けていたけど

見つけられないまま夏が過ぎてしまった。
冬の前に抜け出そうともがいてみたけど溺れるばかり。
もう、もがくことを飽きめて脱力したら一気に浮上して光が見えてきた。
それでもまだダメだと言う。
泳ぎ方が間違っているのか、たどり着いた場所が間違いなのか。
でも私は今確実に明るい場所にいる。
安心感で温かい。
好きな絵に囲まれた展示初日の日、一気に浮上出来た。
偶然にもその数日前に久しぶりに電話をくれた人の言葉が私に浮上の合図をくれた。
現在、デコ・ボタニカルでの企画展「秋と植物の集い」で展示中の
末永恵理さんの絵は見る方によってさまざまな感じ方があるだろう。
初夏からずっと苦しかった私にはとても明るい希望に見えて10月3日までの毎日、
朝から夜まで作品の中に居られる私は幸せだ。
いろいろな見方と捉え方があるだろう。
会期は3日までとなります。( 木曜・金曜定休 )
ぜひご覧ください。

滞在中のマナーについて 〜お子様編〜

デコ・ボタニカルでは、入店にご年齢制限は設けていません。

幼児の方からご年配の方まで幅広く来て頂いておりますので、その方針を
今後も維持し続けるにはご家族の方にいくつかのお願い事があります。
当店のご案内として撮影やお子さんのコトなどを書いた冊子をお読み頂くよう
にお渡ししますが、だいたいお子様連れの方はしっかり読むお時間がない様子
なのでここで店主としての考え方を書きます。

お子様は静かに座って飲食できる方、乳幼児に関してはベビーカーか、お膝の上に

いられる方に限らせて頂きます。(混雑時にはベビーカーをお断りすることがあります)

店内やガーデンをお子様だけで動く、騒ぐ、走るなどはご遠慮ください。

当ガーデンは公共公園ではありませんのでガーデンでは走ったり騒いだり、
虫取りや花摘みなどはお止め頂けるよう大人の方が教えてあげてください。

お元気なお子様ですから、時には時間が経過して場所にどんどんと慣れてきて
動きが活発になってきた時には、どうか親御さんが静かにお子様にご注意ください。

「ここ」という空間は走り回る場所でもプライベートな場所でもなく、みんなが

気持ちよく静かに飲食したり散策したりする場所なんだよ。と、言うことをぜひ

お子様に教えてあげてください。

もしもそのご注意を頂けない場合と判断した時は私がしっかりと叱らせて頂きます
のでご了承ください。

私もスタッフもお客様のお子を叱ることはとても勇気が必要です。
さらに私の言葉は本来お子様に向いているのでなく、親御さんに向けています。


お子様は実は大人が思っている以上にとても空気が読めるものです。

しっかり教えてあげることが出来れば、多くのお子さんは入店したてに「ここ」を

感じ取り、静かになってしっかり食べてから大人と一緒にガーデン散策に出向けます。

教育論を語るつもりはありませんが、少なくても我が家以外の場所では
みなさんに迷惑の掛からない所作を教えてあげられるのは大人であり、
それを教わらずに育ったお子さんは大きくなって苦労するのはご自身だと思うのです。

また当店の方針として乳幼児のオーダーは不要ですが、1歳以上の方も含む人数分の
オーダーをお願いしています。1歳未満の赤ちゃんの離乳食に限り持ち込みして頂いて結構
ですが、おやつなどの持ち込みは固くお断りさせて頂きます。
もしもテーブルクロスを汚してしまったり食器を割ってしまったら申告して下さい。
すぐに取り換えるなど対応したいので決して黙ってお帰りになることはお止めください。
お子様がその対応を見てますよ。

みんなが気持ちよく過ごせる空間として店主からのお願いです。
ぜひご理解ください。

空間

どれだけ高級で美味なお料理でも緊張の中での食事は喉を通過する異物でしかない。

美味しいものを食べるときは居心地も求めたい。
それは決して高級レストランやホテルの最上階などだけを示しているのではなく、
人の手の及ばない圧倒的に豊かな自然とか、限られた空間だけど手入れの行き届いている
とか、人の笑顔が素敵とか・・・大好きな仲間がいるとか、のことである。
反して私はたまに食べるジャンキースナックを美味しく食べられるには、
雪山帰りの車での帰り身支度中である。そこには空間は必要なく、
自分へのいい訳だけあればいい。
昔、なんてことのない観光地の片隅にある宿に急遽泊まることになり、
畳の縁が擦れた部屋に通された。
しかし綺麗に掃除されて狭い床の間の花器には一凛の花が飾られて
宿主のお手製の甘味が卓袱台に盛られてた。
夕食は近くで獲れた魚の煮つけと煮物のシンプルな料理だったけど、
業者が洗うおしぼりではなく、宿が洗って出してくれたお手拭きの刺繍が
なんとも洒落ていた。
出窓から見える手の行き届いたシダの庭が心地よくていい酔い加減になったことがある。
夜はアイロンを掛けられてピシッと線の出た布団カバーがされた安い民宿で、
とても満足感を感じた夜だった。
デコ・ボタニカルは周りを囲む森とガーデンと店舗の一体感が醸し出している。
そこに空中を遮る電線はいらないし、町のような街灯もいらない。
ここは、月と太陽と星で照らされる場所でありたい。
デザインは、配置、色、見え方と細部にこだわり、庭を作るとき、建物を建てるとき、
飾る時、植えるとき、全ての時々に考えている。
この空間を、好みか好みでないかはお客さまが入ってきて瞬時に波動で伝わる。
ここを「好きだ」と思ってくれる人ともっと繋がりたい。
ここで時間を「費やしたい」と思ってくれる人に居心地を提供したい。
ここから見えるモノ全てに配慮したい。
だから日々小さな事にも拘り続ける。
そして、ここが好きな方にいつだったか私が味わったこだわりの
満足感を味わって頂きたい。

研修旅行

先週の定休日のこと。

遥々千葉県から何回もデコ・ボタニカルにご来店頂いている
とても仲のいい素敵なご夫妻のからのご紹介で
千葉県君津市にある
スタッフと3人で弾丸小旅行して来ました。
20年前に5000坪をオーナーご夫妻で開墾されて今に至るという
イングリッシュガーデンには
私たち夫婦がやはり開墾して作ってきているガーデンと通じるものが沢山
あり、ある意味このタイミングで知って良かった ! と思う。
だって作っている最初の頃に知ったら、その圧倒的な規模に

私たちには出来ないかも・・・と慄いてしまったかも(笑) 

最初はプライベートのつもりで作っていたガーデンを
途中から開放に至った経緯も似ていて、たぶんやりたいことをコツコツと
続けた先に今があるんだと思わずにいられませんでした。
ドリプレガーデンさんには、それはそれは大きな大きなエノキの樹があり、
オーナーがその木に一目惚れして土地を購入
された話も、私たちが2年かけて探し続けた武川の土地との出会いに共通
するお話でした。
この樹の立ち姿は本当に素晴らしいくて羨ましいほどカッコいい ! 
オーガニックに拘って植物を育てているのも共感。
「今年は多くの虫にたべられちゃったの」の言われながらもバラが沢山咲いていましたよ。
ガーデンスタッフのアキちゃんとDBガーデンに無い植物などを探しながら
何周もガーデンを歩き、やっぱりビオトープ欲しいね !
に至りました(笑)
私たちのガーデンには巨木も無いし、バラもビオトープも無いけれど、
( 今のところ・・・? ) 囲まれた森のお陰で山野草が豊富です。
残している木々たちも素朴な栗・楢・ソヨゴ・エゴ・コブシなど里山の風景
として南アルプスの麓に溶け込んでます。
華やかなイングリッシュガーデン
では無いけれど、私たちはデコ・ボタニカルとして
デコ・ボタニカルらしいガーデン
というカテゴリーを作り上げていこう ! と再確認。
ドリプレガーデンのオーナーご夫妻、スタッフのみなさん、忙しい中
いろいろなお話を聞かせて頂きご接待頂きましてありがとうございました。
本当に気持ちの良い風がそよぐ心地のいいガーデンで
お客様側になれたこと、そしてじっくり手を掛けて素晴らしく
育ててきたガーデンを堪能させて頂きました。
私たちにもまだまだ出来ることがいっぱい残されている。
やりたいことがいっぱいある。
この幸せを認識できた事、先人が
示してくれている進むべき先を有難く進むだけではなく、
オリジナリティーを加えていく。
そんな必要性と可能性を大いに感じたいい日でした。
君津と言ったら、ホンビノス貝 ! 帰りに厚生水産に立ち寄って
大きな貝を買って帰りました。
うまうまうま ! 

インドネシアディナー会

お店に何回か来られていたお客様がある夜連れてきて下さった方は

もうすぐ故郷に帰国予定のインドネシアの方でした。
とても上手な日本語で話す明るい彼の趣味がお料理だと聞いて、今度店でみんなで食べましょう ! 
とプライベート企画したインドネシアディナー会。
美味しくて、珍しくて楽しい夜、
ご馳走様でした !
もっとはやく知り合えていたらもっともっとインドネシア料理を
教えてもらいたかったな。
いろいろな出会いが国も越え出して
とても不思議。
先日もオランダからやってきたという、6人グループが突然
入店したきたな。
ここは武川の森の中。
2009年にこの地に出会った頃は
野生動物しかいないエリアだった。
なのに、タイ人やインドネシア人や
オランダ人がやって来てくれる。
ますますいろいろな出会いが続く筈である。
ここで知り合った人と
いつかどこかで再会出来たら。
ごちそうさま。
デコ・ボタニカルを気に入ってくれてありがとう ! 
また再会しましょうね !